アラビア文字 アルファベットソング
イスラム教における聖典クルアーンの言語、アラビア語。アラブ地域に行かなくても、マレーシアやインドネシアなどイスラム教徒の多い地域で目にします。
たとえば、イスラム系レストランの看板には、店名の上にアラビア語で「慈悲あまねく慈悲深き神の御名において」と書いてあることがよくあります。
アラビア語はこのように文化的な影響が大きく、国連の6つの公用語のなかのひとつにもなっている言語。それでも多くの日本に住む人がアラビア語をなかなか身近に感じられないのは、右から左に読む文字に馴染みにくいからではないでしょうか。
今回の記事では、聴くとアラビア語に親近感が湧きそうな、アラビア文字を覚えるためのアルファベットソングをご紹介します。
目次
アラビア文字おぼえうた
アラビア語話者向け:アリフ・アルナブ
「アリフ・アルナブ」は、イラク出身でアラビア語ネイティブの友人、ラフィが小さい頃歌っていたというおぼえ歌。
楽器を使っていない伝統的な唱歌スタイルです。テンポが良く韻を踏んでいて、曲のなかで何度も反復できます。
ا ارنب يجري يلعب ياكل جزرا كي لا يتعب
Alifun arnab, yajri yal’ab, ya’kulu jazaran kay la yat’ab
アリフはアルナブ/うさぎ(のア)、疲れないようにニンジンを食べて遊ぶ
ب بطه نطت نطه وقعت ضحكت منها القطه
Baa’un baTTa, naTTat naTTa, waqa’at DHahikat minha alqiTa
バーはバッタ/アヒル(のバ)、とんだりはねたりして猫に笑われる
聴くのは楽しいけれど、この曲の歌詞はすべてアラビア語なので、アラビア語がわからない私にはちょっと難しい。
非アラビア語話者向け:ザキーのアラビア文字のうた
「ザキーのアラビア文字のうた」は、「コーランを読んで学べるようにアラビア文字を学ぶ」いう歌詞がある、非アラビア語話者の子ども向けの曲。
ハッジ*の ح/ハ、ラマダン*のر /ラなど耳にしたことのある単語を用いてあるので、アラビア語がわからない私も文字が覚えやすかったです。
ج (ジーム) is for جنة (ジャンナ / 天国)
ح (ハー) is for حج (ハッジ)
曲の最後には、アラビア語の1から10の数え方も練習できます。
歌っている子どもの声がかわいいですね。
*ハッジ:聖地メッカへの巡礼
*ラマダン:イスラム暦における9番目の月、世界中のイスラム教徒のみなさんが断食をしたりする特別な期間
アラビア文字は世界で広く使われている
アラビア文字は、アラビア語だけでなく色々な言語で使われています。文字が追加されたり、使わない文字があるなど言語ごとに少しずつ異なりますが、パキスタンのウルドゥー語や、イランのペルシア語に使われています。
マレーシアやブルネイで使われるマレー語にも、アラビア文字をもとにした伝統的な表記法、ジャウィがあります。
アラビア文字は覚えやすい?
アルファベットソングの動画を見てお気づきになった方もいらっしゃると思いますが、
ح (haa)に1つ点をつけると ح (khaa)
س (seen) に3つ点をつけるとش (sheen) など、
こうやって見ると、アラビア文字は規則的なところがあります。それに、基本の形は28文字しかありませんから、たくさん歌を聞いてたくさん書けば身につけることができると思います。
もうアラビア文字のことをミミズが這ったような文字とは呼べないでしょう😁
*タイトルにある「الحروف العربية」は、「アルフールフ アルアラビーヤ」と読みます。フールフは、インドネシア語でhurufというように、文字という意味。「アルフールフ アルアラビーヤ」は、アラビア文字という意味です。